基準値と結果について

　基準値は｢100人の健康な人のうち95％が含まれる値｣を統計的な計算で求めたものです。 言い換えれば、健康な人100人のうち５人は基準値から外れる場合があることを示しています。これは､個人差や性差、その日の調子などで検査値が変化するからです。 生まれつき赤血球の数が多い人もいれば、酵素の活性力の低い人もいますし、前日の飲食や運動などが影響を及ぼすこともあります。

　そのため医師が病気と診断する時は、１つの検査結果だけからでなく、いくつもの検査データー、過去の結果、身体所見をもとに総合的に判断しています。

　総合的な判断が必要なため、１つの検査結果が「基準値」から外れていたとしてもすぐに「病気」と自分で決めつけず、医師の判断に従うのが最善です。

　一方、「基準値」との比較ではなく、過去の自分の検査結果と比較することは大変有用です。個人差が除かれるため、「基準値」の範囲より変動幅が小さくなります。ぜひ、医師からもらった検査結果は捨てずに保管をお願い致します。